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「冷たっ」
前に入った人が風呂桶を開けていたせいで、湯がめちゃくちゃ冷たい。
いや、単純に前と時間が空いただけか?
後者であることを願いたい。
そんなことより追い焚き追い焚きっと。
俺は風呂場にある追い焚きボタンを押した。
するとヴォーンという鈍い音と共に追い焚きが始まる。
「ふう」
しばらくすると、だんだん湯が温かくなってきた。
(それにしても)
今日は疲れた。
倉庫から謎の少年は出てくるし、じいちゃんには振り回されてばっかりだったし…
でも
奏の素晴らしい演奏が聴けたのは良かったかな!
じいちゃんの意外すぎる過去も知れたし。
まあ良しとしよう。
楽器か…
奏はギター。
じいちゃんはベース。
俺も何か始め…
いやいや俺にそんな才能はないし、今は仮にも受験生。
ぶっちゃけライブも行ってる暇なんてない。
まあ、あそこまで良い演奏聴かされたら行くしかないけどな。
それにしてもだ。
俺は楽器なんか出来るわけがない。
うん。絶対にだ。
少し逆上せてきたかな?
考え事をしていたら結構長い時間湯船に使っていたらしい。
上がるか。
そして俺は適当に髪と身体を洗って、風呂を出た。
すると
何故かあの忌々しいジジイが目の前にいた。
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