相棒

6/18

26人が本棚に入れています
本棚に追加
/32ページ
「……………」 やっぱり声が聞こえる。 怖えええええ ヤバい急に怖くなってきた。 えーと…マジ? 真面目に幽霊様? 俺、霊感の欠片もないけど幻聴とか聞こえちゃったりするの? いーや、信じない。 俺は信じない。 よし!こうなったら幽霊……じゃなくて謎の音の正体を暴いてやる! よく考えたら、声が聞こえるのは俺が扉に力を込めている間だけだった。 つまり、何者かが俺が扉を開けることに抵抗しているということになる。 ならば、 次の瞬間、俺は息をおもいっきり吸い込み腹にため、 「ぐおおおおおお!」 と叫んだ。 しかし 叫んだだけで扉に力は込めていない。 ましてや触れてもいない。 ただ叫んだだけである。 そしたら案の定。 「あっ」 扉は勝手に開いてくれた。 そして 「ええええええ!なんでやねーん!」 意味の分からない関西弁と共に、少年が倉庫から転がるように出てきた。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

26人が本棚に入れています
本棚に追加