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「……………」
やっぱり声が聞こえる。
怖えええええ
ヤバい急に怖くなってきた。
えーと…マジ?
真面目に幽霊様?
俺、霊感の欠片もないけど幻聴とか聞こえちゃったりするの?
いーや、信じない。
俺は信じない。
よし!こうなったら幽霊……じゃなくて謎の音の正体を暴いてやる!
よく考えたら、声が聞こえるのは俺が扉に力を込めている間だけだった。
つまり、何者かが俺が扉を開けることに抵抗しているということになる。
ならば、
次の瞬間、俺は息をおもいっきり吸い込み腹にため、
「ぐおおおおおお!」
と叫んだ。
しかし
叫んだだけで扉に力は込めていない。
ましてや触れてもいない。
ただ叫んだだけである。
そしたら案の定。
「あっ」
扉は勝手に開いてくれた。
そして
「ええええええ!なんでやねーん!」
意味の分からない関西弁と共に、少年が倉庫から転がるように出てきた。
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