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奥さんに教わって徐々にヘリカルが料理をするようになった
中2の秋だったかな
突然、クリームシチューを市販のルーではなく手作りで作ることに凝り始めた
奥さんも作り方は知らなかったが協力していろいろやっていた
できたシチューは十分うまい物だったがヘリカルはなぜか納得しない
さすがに毎週シチューが続くとなんでだ?と聞いてみたが、理由は教えてくれなかった
そんな話を奥さんとしゃべってたら実は、と教えてくれた
母親の得意料理がクリームシチューだったのだ
何年も前のことだから、作り方も味もよく憶えていない、けれど何とか作ってみたい
健気だね、この娘っ子はほんとに
だからしばらくシチューは続いたが文句言わずに食べた
ある日に作ったシチューは自信作というか、記憶にあるシチューの味に近かったんだろうな
*(‘‘)*「どう、おいしい?どう?」
てしつこく聞いてくる
もちろんうまかったのでそう答えたら、妙にうれしそうにしてたからついポロっと聞いた
ミ,,^Д^彡「お母さんのシチューができたか?」
そしたらヘリカルのやつ、硬直してなんか泣きそうな顔になったんだ
おもわず俺の方がおろおろしたな、あの時は
*(;‘‘)*「ごめんなさい、フサギコおじさんがいるのに、お母さんのことなんか思い出そうとして!」
だよ
まったくヘリカルのバカたれが
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