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当時、25歳の俺は事故の半年前に勤務先が倒産したため無職
多くはないが相続した遺産と貯めていた小金で日本一周なんぞしていた
兄夫婦の死が絡み、いろいろなゴタゴタがあったが一番の問題はヘリカルのことだった
無職の若造が引き取って育てるなんてことはできるはずもなく、結局児童養護施設に預けられることになった
その後、父の知人から誘っていただき零細運送会社の運転手の仕事を始めた
幸い、ヘリカルのいる施設とはそんなに遠くなかったのでできるだけ毎週会いに行くようにしていた
施設に入ってからのヘリカルは、やはり事故の精神的影響が大きく非常にふさぎがちだったらしい
それなのに俺が会いに行くとすごいうれしそうにしていた
だから少しでも励みなれたらと思ってこまめに会いに行くようにしていた
それが裏目に出るとは思いもしなかった
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