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浩「おはよう」
華「…はよ」
浩「今日から一緒に行くから。学校にいればいつも雅哉に邪魔されるし」
華「…やだ」
浩哉達の家は斜め向かいのご近所さん。
昔から浩哉も雅哉も朝がダメだったはずなのに今の浩哉は全く眠そうに見えない。
私、明日から5時起きして今日より一時間早く出てやろうかな。
校門開いてないなら飛び越えて侵入して…
浩「華子」
華「?」
第二のトンズラ作戦を考えていると浩哉が真顔でこっちをジーっと見ていた。
ま、まさか心を読んでたのか!?
浩「あのさ…」
華「な、なに…?」
真顔のままで浩哉は私に向かって手を伸ばす。
なぜドキドキするんだろう。
…ん?ドキドキ?
昨日、あんな事を言われたから?
クラス総出でからかわれるんじゃないかってドキドキしてる?
このままじゃ、もしかしたらギャルの2、3年から呼び出しされるかもしれないって不安だから?
それとも……?
浩「プッ…」
華「!」
浩「華子、ちゃんと鏡見たか?前髪に触角生えてるけど?」
華「触角!?」
頭を触ると盛大にピョンと寝癖が立っているのがわかった。
…ってほっとけ!!あぁー!!もう!!
華「ドキドキを返せっ!」
浩「へぇ…俺にドキドキしてくれたのか。俺が一歩リードかな」
華「…あっ、いや、違うっ!」
私のバカッ!思った事をそのまま言うなんてどうかしてる!
スーハースーハー。動揺するな……落ち着け落ち着け。
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