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「あっ、大家さん。
こんにちは。」
何食わぬ顔で美樹が挨拶 した。
もちろん、大家を転ばせた張本人だ。
「どーしたんですか?
いきなり顔面スライディングをするなんて。
何か良いことでもあったんですか?」
「みっ、美樹さんっ。
コレは、そのぉ…。
日々のトレーニングのようなものでありましてぇ。
ハイ。」
大家は起き上がると素早く服装を整えた。
「たいへん。顔中血だら けですよ?
こんなケガをしてまで、一体何のトレーニング? 」
今更何かにつまずいただけとは言えず、
大家はギロッと優作をにらんだ。
今でこそ、こうして美樹の前ではおとなしくしている大家だったが、もちろん優作を追いかけることを諦めたわけではない。
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