光

ようやく、あの約束の店の前に辿りついたものの、そこはすでに他の店に変わってしまっていた。

そこにはもちろん、あの日の指輪などありはしない。

もちろんレイミもいない。

僕の元にはもう、どちらの光も残っていない。

今日もあの日と同じように、天神地下街は多くの人であふれている。

そんな人の波をかき分けて、これから僕はどこへ向かえばいいというのだろうか？

（完）