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「マイロイドがキライなのですか?」
今にも泣き出しそうな顔のサラリ。
「いや、好きとか嫌いじゃなくてね…」
「だったらどうしてそんな悲しいことを言うのです?
サラリは新しいお友達が増えると楽しみにしていたのです…」
うつむき、肩を小刻みに震えさせるマイロイドの少女を見ていると流石に罪悪感が沸く。
チラリとハカセの方を見るがこちらもうつむき、プルプルと体を震えさせている。
湿っぽいのはキライなんだよなぁ…
いたたまれなくなったハイジんは二人をそのままにして窓辺に向かう。
サイドテーブルが置かれているそこは重度のヘビースモーカーであるハイジんのお気に入りの喫煙所である。
両開きのガラス戸を半開きにし、上着のポケットからタバコを取り出す。
銘柄は『萌えンスター』、玄人好みの後味のキツイ一品である。
一本引き出し口にくわえ、卓上ライターで点火する。
ふぅーーーッ
吐き出された紫煙が窓の外へ流れていくのを見ていると背後に人の気配を感じた。
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