その男、マイロイドマスターになる

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ハイジんがその場を離れるのと無数の瓶の砕ける音が室内に響き渡るのはほぼ同時だった。 本来、瓶が砕けるということまずない。テレビや漫画などでは簡単に割れているがガラスや松脂などで作られた小道具か過剰な演出が大半である。 ※ビール瓶をはじめとする酒瓶の投げ合いや殴打は大変危険であり、犯罪行為です。良い子は真似しないでネ! たちまちアルコール臭が部屋中に蔓延するとともに燻っていた火も次第に勢いを取り戻し、床から壁そして天井へとその赤い舌を伸ばしていく。 その最中、ハイジんはキツイアルコール臭や立ち上る黒煙に咳き込みながら、ひたすら機会を伺っていた。
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