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ちょっと真剣に語ってしまったものだから、微妙な空気になってしまった。
京平は相づちを打つでも、返事をするでもなく、黙って本を読んでいる。
ちゃんと聞いて、くれてるんだろうか。
返事を諦めて本を開くと、抑揚のない京平の声が耳を掠める。
「そうやって、」
「へっ?」
「そうやって、解らないと言いながら、誰よりも人の心をしろうとする
解ろうと努力してる、そんな人間じみたユキの優しさは、俺は嫌いじゃない。」
目線は、本のまま。
無口な彼の、言葉は続いた。
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