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「普通なら、解らないことをやろうとはしない。数学が嫌いなやつは、数学が解らないから嫌いなんだ。
嫌いになるのは簡単だ。しかも嫌いって言っとけばいつかやらなくてよくなるし、一番楽な逃げ道だしな。
それと同じで、人間が嫌いな奴は、人間が解らないから嫌いなんだ。
俺も人間は嫌いだ。
解らないし、解りたいとも思わない。関わりたくもない。
でもお前は、解らないから、解りたいと思ったんだろ?
人間の一番愚かな部分が、お前は理解できなかった。
だけどお前は、嫌いになるんじゃなくて、解るように努力を選んだ。
俺には、そんなことできない。
てかしたくない。
でも、そうやっていつも、誰かを解ろうと努力してるユキは、すごいと思う。」
ゆっくりと本をから目線を上げて、京平の目は俺を捕える。
「つまらないとは、思わないさ。」
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