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嬉しさか、恥ずかしさか、顔から火が噴き出しそうだった。
こんな冗談言う奴じゃないから、余計に。
これは、褒められてるんだよな。
「人間の一番愚かな部分って。」
京平に褒められるなんて慣れてないから、何を言えばいいのか解らなくて、とりあえず突っ込んでおいてみた。
「恋なんて、愚かだよ。恋は盲目なんて言葉が、証明してる。」
「嫉妬とか?」
京平は、空のナゲットの箱を袋に入れると、替わりにチキ〇フィレオを取り出して、食べはじめる。
「嫉妬とかも浮気も。恋をしてる時の人間ほど、滑稽なものはないさ。」
滑稽て。
自分もしたことあるって、言ってたくせに。
「それじゃ、現在進行形で俺は滑稽ってことじゃないか。」
「ユキの行動は、恋をしてない時も滑稽だよ。」
えっ!?酷っ!!
結局はいつもの雰囲気に戻り、話ながらも互いに手を進め始めた。
恋は盲目。
嫌な部分が見えないなら、それに越したことはないと思うけど
俺の幼なじみはそれを、人間の愚かな証拠と言う。
恋とは、盲目なのか。
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