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「……」
(ここはどこ?)
白のみで作られた部屋で小さな影が辺りを見渡している。
辺りを確認していると部屋に唯一ある白でないノブが動いた。
ノブ方を見ると数十人の男達がやって来たようだ。
警戒するように影が男たちを見ていると
「━━」
「━━」
「?」
影が聞いたことのない言葉で話し始めた。
(怖い、どうなるの?)
怯えて動けない影にひとりの男が近寄る。
「…来ないで」
かすれる声で呟くと男達は驚いたように何かを話し出した。
(逃げなきゃ)
男達が入ってきた場所に走りだそうと影が動くと男があわてて、何か叫び手のひらから衝撃を放った。
「!?」
背中に衝撃がはしり、影が転げると男がこちらにきて、鎖の形をした光を出して影をを縛る
「嫌だ!!嫌だ!!」
恐怖といきなり現れた鎖状の光に驚き声をあげる影に光は口まで巻き付き拘束する。
「ッ、ッ!!」
(怖い、怖い、怖い)
縛られた影は涙と鼻水で顔がぐしゃぐしゃになり、恐怖で気を失う。
「何処、ここ」
恐怖はまだあるようだが、大分落ち着いた影はいまの状況を確認する。
「何を言ってたのか分からないし、いきなり出たのは何だったんだろう」
わからない事だらけだ。
「どうなるんだろう」
簡易トイレとベッドだけの白い部屋に首輪でつなぎ止められた影はこれからに不安を抱き、肩を抱く。
「?」
ふと自分の体に影は違和感を感じる。
(こんなに細かったっけ?)
影の手足は触れば簡単に折れるのではと言うほど細く、背丈は十代になるかぐらいだろうか。
「何、これ」
鎮まっていた恐怖がまた高まる
「僕、なにされたの」
何もない空間は次々に思考を働かせ、狂いそうになる。
ノブから小さな音がして扉が開く。恐怖が襲い影は固まってしまう。
「………」
一人の男が入ってきて、いつの間にか首輪になっていた光の鎖を引きずり別の部屋に連れてく。
影は震えが止まらずにただついていく。
「━━」
「━━」
男達が影の周りに集まる。
「ッ!!」
一人が影の前に来て何かを飲ませようとする。
「嫌ッ」
影が抵抗すると鎖が動きを縛る。
「ウッ」
透明の液体を飲んだ影は頭を抱えて発狂した。
「ギィヤヤヤャャャ」
体の中から激痛が走り転げ回る。
「イダイイダイイダイ」
叫ばなければ自身を保てないとほどの激痛が影を襲う。
「━━」
「━━」
「━━」
男達は話し合い何かを書き留め影を観察する。
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