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恐らくヤナッキーは草のフィールドに留まるだろう
相性でこちらが有利とは言え進化前のネイティには相手の有利なフィールドでは少々キツいものがあるが、それならば逆にそれを利用すればいい
「ネイティ、草のフィールドに移動だ」
「自ら敵のテリトリーに飛び込むとは随分と余裕だね」
「余裕?違うな。余裕がないからこそだ」
デントは意味が分からないというように眉間にしわを寄せる
「見れば分かるさ。ネイティ、熱風」
「ネイティ」
ネイティの小さな翼から炎の風が出てくる
フィールドは草だらけなので当然、炎が燃え広がる
「熱風…そんな技も使えるのか。でもそんなの予測済みだよ。ヤナッキー、リーフストーム!!」
ヤナッキーの体が緑色の光に包まれ、光と共にリーフストームを繰り出す
幾百もの葉っぱは炎ももろともせず、むしろ炎をまといネイティに直撃する
ネイティはギリギリ耐えたようだが苦しそうな顔をしている
「ネイティ羽休め」
驚いた…今まで見てきたリーフストームとは格が違う
「もしかしてジュエルを知らないのですか?」
驚いている俺にデントが声をかける
そこまで顔に出ていたのか
「あぁ知らない。ジュエルとはなんだ?」
「百聞は一見にしかず。まあ見てて下さい。ヤナッキー、リサイクル」
ヤナッキーが両手を胸の前で合わせ、その手を離すと中に緑色の宝石のようなものが掌にあった
「これは草のジュエル。ジュエルはタイプ毎に存在し対応したタイプの技の威力を大幅に上げます。こんな風に。ヤナッキー、種爆弾」
またヤナッキーが緑色の光に包まれ、種爆弾を繰り出す
その種爆弾もリーフストーム同様光を帯びていた
岩のフィールドがえぐれる
相当な火力だ
「本来は一度使ったら壊れてしまいますが僕たちはリサイクルでジュエルを何度も使うコンボを考案しました」
凄いでしょう、と言わんばかりのドヤ顔だ
しかしこのコンボは強力だ
羽休めのPPが切れない内にけりをつけなければ
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