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「だってもう出しちゃったし。これで夫婦だね。……何?先に結婚式を挙げたかった?も~、私達まだ子供なんだから、大人になってお金貯めてからね?」
「なんでそこで子供って自覚してるのに結婚はするの!?」
「え?ノリ?」
「ノリで人生最大のイベント強制発動させられたの!?しかも俺の知らないところで!」
嫌だ!この年で勝手に人生のパートナーを決められるなんてっ!
「こんな結婚は無効だ無効!大体俺は結婚するなんて言ってない!」
「えぇっ!?ヤダよ、私こんな若い歳でバツ1なんてなりたくない!」
「心配するのそっち!?いや確かに嫌だけども!」
確かに今結婚を取り消しなんてしたら、バツ1という肩書きが一生つく事になる。
そんな人生に耐えられるか?ていうか、その後もう一度結婚出来る相手なんて現れるのか?
……なんというか、今更ながら事の本当の重大さがわかってきた気がする。
「そんなに緊張して顔を暗くしないでよ。照れちゃうじゃない」
「俺はそんなお前のポジティブシンキングに驚きだよっ!」
「はぁ…、一度行ってみたかったのよね。『おかえりなさい!ご飯にする?お風呂にする?それとも………ソックス?』」
「なんでそこで靴下!?」
「サックス?」
「楽器!」
「シックス?」
「もはやただの6!!」
「MAX☆」
「何が!?」
「じゃあ何?」
「……っ!」
日和は悪戯っ子のような笑顔で頬杖をして俺を見つめる。
こ、この状態でナニを答えろと?芦野さん。
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