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「そういえば」
周瑜が突然何かを思い出したように要の方を向いた。
「何やら優れた武と知を兼ね備えた者を見つけたとか。要、どのような者だ?」
「ああ、明命ちゃんのことですね。今は敵軍の配置を探らせてますよ」
「ふむ…私も知に富んだ素晴らしい人材を見つけたが…少々変わり者でな。まだ実戦に連れて来られないのが残念だ」
まだまだ若い要と周瑜だが、既に後継者を探しているらしい。
孫策が探す探さない以前に探そうとしないのが原因で、孫策がしようとしないことを二人で補うように、という孫策には秘密の約束をしていたりする。
「私達はまだ若いじゃない。なのにもう後継者探しー?」
「今は乱世だ。若くとも何があるかわからない。まだ死ぬ気は無いが念のためにな」
「心配性ね。それよりも冥琳。今は目の前の敵のことを教えてよ。強いやつがいるんでしょ?」
「シ水関を守る華雄のことか。確かに武は素晴らしいが…前に孫堅様と手合わせて散々やられたらしい」
「あー…月が十常侍に絡まれ始めた頃ね。あれは傑作だったわ」
思い出したのか、クスクスと笑う孫策。
要と周瑜もまた笑いをこらえていた。
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