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「…私の推測が正しいなら、おそらく十常侍内で何らかの問題が起こり、誰かが邪魔な者達を消し、帝を自らの意のままにしようと考えたから…が有力ですね」
周瑜もまだ断定できないのだろう、あやふやな言い方に止めた。
何はともあれ、目的は董卓の救出。
呉の将は全員それを考えていた。
しばらく進んでいると、広い荒野の地平線に何かが見えてきた。
かなり大規模な野営地だ。
「ようやく着いた。あの脳の足りん娘と能ある小さな娘の言い合いを楽しみにしておくか」
「あの二人は見事に対極じゃからのう…まぁ見ていて面白いものはあるが」
「陰険な楽しみ方ですねお二方」
「…またくだらない形だけの軍議に参加せねばならんのか」
少々呆れ気味の二人はニヤリと笑い合う孫堅達に向かって溜め息をついた。
要達の方を振り返ると、程普が言った。
「…間違っても陽蓮様達のような楽しみ方を覚えるなよ」
三人は苦笑いを浮かべるしか出来なかった。
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