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数年の歳月が経った。
漢王朝は日に日に衰退、名だけのものとなっていった。
そして現れたのが黄巾族。
初めは民衆のための宗教団体だったはずのものは盗賊に成り下がっていた。
ここ江東の地も例外ではなく、族の悪事が横行していた。
「はははっ!今日の戦果は!?」
「何度も聞くなよ、地方の役人の金銀財宝に武器、ついでに女!今までで最高の出来だ!」
族達は平野のど真ん中で宴を開いていた。
宴にあるもの全てが盗品、そこにいる者は元農民の族、そしてさらわれてきた女性達。
女性達は怯えきって、隅の方で固まっていた。
「…私達もう帰れない」
「…お父さん…お母さん」
絶望。
彼女達の頭にはそれしかなかった。
そして彼女達に族の手が伸びる。
「さぁて、一番の上玉は誰かなっと」
悲鳴が木霊する。
女性達を絶望の次に恐怖が襲う。
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