日常

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――――――― 「ふぅ‥‥」 安心したと同時に溢れ出る開放感。その感情の赴くままにその場に倒れ込む。 仰向けのまま空を見上げると、ちょうど太陽が山に隠れようとしていた。太陽も恥ずかしがり屋だな。 目を瞑る。感覚が研ぎ澄まされ、より鮮明になる。こんなに、草が気持ちいいとは‥‥。 まるで、天然のベッド。時々俺の皮膚を攻撃してくるのは許してやろう。 視線を下ろす。空から足元に。 視界に入るのは茶色い三角屋根の建物。我が家だ。 扉の上には看板。入り口の方に視線を向ければ立て札がある。 立て札には“依頼以外の侵入者は即排除します”という内容。 看板には俺の経営している店の名前が書かれている。 木製の看板。その中央に書かれているのは―― “ヘルパー俺” いやー、恥ずかしい。 子供の頃の俺は今に増してネーミングセンスが悪いようだ。 法律と、酷な世界。その上手くいかない現実の中、知恵を振り絞って考えたのがこれだった。
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