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「……」
「どーしたの?」
部屋から出たその瞬間。思わず静止する俺へと、駆け寄る京香。
そして、俺と同じ光景を見た京香は、俺と同じように唖然とする。
「あ、ご飯頂いてます!」
目の前に存在する三人組に。
友人であるかのように、ソファーに座り。当たり前、そう言わんばかりに飯を食う。
そんな、三人に俺は驚愕しすぎて立ち止まることしかできなかった。
カップ麺。お菓子。飲み物。家にある食べ物を食い散らかしながら満足している三人に、平然と歩み寄り小声で一言。
「死ね」
憤怒の感情が顔を出したようなその言葉と共に、俺は寝室から持ってきた刀を抜刀し、老け顔の男の首元へと突き付けた。
「今すぐ出てけ」
「は、はいっ!」
情けない声を上げるおじさん。それを見てリーダーらしき男が、行くぞと一言。
リーダーが立ち去るのに続いて、美形の顔の男が家から出て行った。
「お邪魔しました」
少し遅れて、おじさんも。礼儀正しく一礼して。
嵐のように過ぎ去って行った三人を見て。俺は静かに思い出す。
昨日の事を説明するのを……。
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