Act.04:露見。

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Act.04:露見。

「…………」 男が部屋に入るなり、ボンッと独特の音と煙が立つ。やがて煙が晴れ中から現われたのは未だ成人を迎えていないであろう少女の姿。 ──名は千薙 これが本来の姿であり、先程まで三蔵一行と話していた姿は紫昏自身の変化だ。因みに、暗部の時はいつも変化して任務を遂行している。 千薙は元々の質であるハネた黒髪を部屋にあった鏡の前で撫で付けながら溜息を一つ零した。 「変化解いて行動すりゃよかった」 そうしていれば、どれだけ行動しやすかっただろう。でも仕方がなかったと思う。目が醒めた場所が異世界だと、忍の存在しない世界だと、誰が思うだろうか。しかも誰一人として教えてくれる者もいなかったのだ。 だがしかし今更後悔しても遅い呟きである。 「………、寝るか」 無駄に頭を動かしてもラチがあかない。そう考えたのだろう。出てくる欠伸を隠しもせず壮大にかました千薙は、変化を解いたままベッドへと飛び込む。そして念の為にと、ホルスターから取り出したクナイを枕元に忍ばせ眠りについたのだった。 ,
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