ヒドゥンサバイバル

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本当に、くだらない。 そもそも、この部活に入ったのもくだらない理由だった。 一応、先の大学受験を見据え、内申書を多少なりとも良くしようと入った部活だった。 最初から何かの期待などしていない。 してないけど、あまりのグダグダ具合に、本来の目的を忘れて悲しくなってくる。 一層、バイトでもしてた方が、実利ともに得るものがあっただろう。 自己嫌悪に、すでに高校二年が終わろうとしている事実が上乗せされる。 こんな時期にさえ、勉強はおろか、まともに部活動もせずに、恒例化した雑談をする部員達。 「殺人鬼の小説を読んで楽しんでる場合じゃねえんだよ、馬鹿」 その馬鹿の中に、俺自身が含まれる事実。 この時期になっての俺の成績は、本当に絶望的なものだった。
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