三島明人

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まるで牢獄のようだ。 新米の警察官である高見は、そう思った。 住宅街の一角にある何の変哲もないアパートだというのに、さっきから寒気が止まらない。 その理由は、この扉の奥に三島がいる為だろうか。 「違うな、三島という人間の名前を語る化け物だ」 先輩警察官である清原がそう言った。 だから、怖じ気づかずに意志を強く持てと。 今から捕まえようとしている相手は人ではなく化け物。 捕まえる事に躊躇いを持つ事すらぬるい、凶悪な犯罪者。
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