地獄への入り口

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「あー痛い……皆は大丈夫?」 茉奈が声を掛けると晃が瑛太と香音を抱きながら言った。 「あぁ、大丈夫だ 地獄に落ちて来たけどどうする?」 晃が言えば茉奈は言った。 「先生は力を合わして地獄から抜け出せって言ってたから……要は……って香音どうかしたの?」 「あれ」 またも、香音が何かを見つけて指を指すと何と化け物が居るではないか。 「「香音ちゃぁぁん!! 早く言わんかそう言うのは!!」」 晃と茉奈は香音と瑛太を抱き締めて素早く立ち去った。 「「はぁ~」」 どっと疲れた二人は座り込んだ。 「全く……地獄に来たはいいが何処に何が居るかわかんねぇな……」 「そうね……でも要は力を合わしてだからね」 「あぁ、それが問題ね」 二人は話して居ると香音の異変に気付いた瑛太が言った。 「どうしたの? 香音ちゃん、具合でも悪いの?」 「「え!? 香音そうな(の/のか)?」」 三人の言葉に香音は首を降った。 そして、小さくだが呟いた。 「違う……お兄ちゃん……」 その声は小さくてでも三人にははっきりとお兄ちゃんと聞こえた。
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