第1章

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世界各地で起きる、 終わりを見せない紛争 人口の増加 文明の発達 それらはゆっくりと、そして確実に地球に残された資源を食い潰していった そして遂に資源は枯渇寸前にまでなり、その結果、文明の衰退、電力の不足に、餓死等による人口の減少 もはや国規模ではどうにもならないこの問題があった数年は『沈黙の年』とまで言われた その『沈黙の年』が世界に与えた影響は非常に大きく、世界は文字通り一丸となって事の解決に取り組んだ 皮肉にも、世界の衰退が世界の理想を実現させる形となったのである そして、世界中から権威と呼ばれる人間が一同に会し、様々な研究が昼夜を問わずに行われ、多数の実験を繰り返す その中で、二人の東洋人男性の研究者が、各々の分野の研究において、優秀な結果を出し続けていた しかし、優秀というのはあくまでもその時行われた数多くの実験、研究の結果と比較した上でのものであり、その大半が実用まで至らず、実用化したものも芳しい成果は望めずにいた しかし、転機が訪れる 二人の研究者のうちの一人が派遣した調査団が、廃坑となったとある炭坑で光を発し続ける鉱物を発見し、一部を持ち帰った もう一人の研究者がそれを研究した結果、『沈黙の年』に終止符を打つに足るだけのエネルギーを得られる事が明らかになる リスクは未知であったものの、それは思う結果が出せずにいた研究者達にとってはこれ以上とない朗報であり、彼らの研究はその鉱物に関するものへとシフトしていった。 そして、それに合わせるかのように一人の研究者が姿を消した。 それから、20年近い時が流れる。
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