第2章

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 幼い時から、私は不思議な夢を見続けていた。  内容はいつも同じ。  夢を見るようになったのは、物心ついた頃からだった。  いつも私は森で迷子になって、着物を着ている同じ年齢くらいの男の子と会う夢。  しかし、彼と出会ったとたん、夢は醒めてしまう。  不思議なのは、この夢を1年に1度必ず見ることだ。  しかも夢で会う男の子はいつも同じ子で、会う度彼も成長していた。  夢で会う彼は、最初は可愛い顔していたので、女の子だと勘違いしていたが、成長していく度にどんどん男の子らしいシャープな体格へと変化していた。  今の彼は、あどけなさが残っているものの、綺麗な顔立ちをしている。
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