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「たくっ」
俺は萩原からスプーンを奪い取り、自分でパフェを食べ始めた。
「せーんぱい。また来週も食べに行きましょうね」
「おまえみたいな変態と行くか」
「だから、彼氏ですって」
「大声で言うな、ばか」
「ね、明日から一緒に帰りましょうね」
俺の話をまるで聞かない萩原。
なんか今日一日で萩原にもつイメージがだいぶ変わった。
変態で暴走家。
最悪じゃねえか。
でも、これって俺の前だけだよな。
弱み、はやく見つけてコイツをナンバーワンから引きずりおろしてやらないと。
「せーんぱい。話、聞いてます?」
「あん?」
「メアド交換しましょうよ」
「げっ」
「俺、赤外線で送りますね」
ニコニコと俺の携帯を勝手に取出し、色々と済ませている萩原。
うぉいっ、おまえってそんなに非常識だったか?
「はい、先輩。今日からたくさんメールしましょうね♪」
「するか、ばか」
「そんなさみしいこと言わないで下さいよ」
すがるようなアイツの目を無視して、トイレに行く。
「つかれた」
鏡に映る俺は、げっそりしていた。
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