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髪型や身なりをきちんとして、俺はトイレからでた。
あれ……?萩原は?
「先輩、こっちですよ」
レジの横にカバンを持ちながら、ニコッと笑った。
「あ、金……」
萩原が口にした金額は、あくまでコーヒー代だった。
「俺、ほとんどおまえのパフェ食っちまったぜ?」
「いーんですよ。パフェを食べなくても、先輩のかわいい姿見れましたし」
「ばか、そういう問題じゃないだろ」
一向にパフェ代を受け取らない萩原。
「せーんぱい。しつこいですよ」
「俺は貸し借りあるのが嫌なんだ!」
とっくの昔にデニーズは見えなくなっているのに、まだ俺達はそんなやりとりをしていた。
「そうですね、わかりました」
「おう」
俺が差し出す金に、萩原がニコッと笑って受け取らず。
ぐいっと、人気のない道へ俺を連れ込む。
「では、頂きます」
…
…
あぁ……
コイツが変態で暴走家だっつうのは、さっき認識したはずなのに。
くっそ、ベロまでいれるな、ばか萩原!
「……んっ……」
ちゅうっと、下唇を吸われ、つい声がでてしまった。
「いー声ですね」
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