1

18/21
前へ
/528ページ
次へ
髪型や身なりをきちんとして、俺はトイレからでた。 あれ……?萩原は? 「先輩、こっちですよ」 レジの横にカバンを持ちながら、ニコッと笑った。 「あ、金……」 萩原が口にした金額は、あくまでコーヒー代だった。 「俺、ほとんどおまえのパフェ食っちまったぜ?」 「いーんですよ。パフェを食べなくても、先輩のかわいい姿見れましたし」 「ばか、そういう問題じゃないだろ」 一向にパフェ代を受け取らない萩原。 「せーんぱい。しつこいですよ」 「俺は貸し借りあるのが嫌なんだ!」 とっくの昔にデニーズは見えなくなっているのに、まだ俺達はそんなやりとりをしていた。 「そうですね、わかりました」 「おう」 俺が差し出す金に、萩原がニコッと笑って受け取らず。 ぐいっと、人気のない道へ俺を連れ込む。 「では、頂きます」 … … あぁ…… コイツが変態で暴走家だっつうのは、さっき認識したはずなのに。 くっそ、ベロまでいれるな、ばか萩原! 「……んっ……」 ちゅうっと、下唇を吸われ、つい声がでてしまった。 「いー声ですね」 .
/528ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9000人が本棚に入れています
本棚に追加