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……おえっ。
どっからどうみたってやわらかくない俺を、何故抱きたいんだ?
てか、俺、女側?
いやいやいや、マジないでしょ。
抱かれたい男ランキングだって、二位なんだぜ?
一位は……萩原だけど。
~♪
携帯が鳴る。
宛先……萩原だ。
「付き合えてとても嬉しいです。これからよろしくお願いします!」
なんだ、そりゃ。
まるではじめて恋人ができたみたいの浮かれよう。
あーみえて、実はウブなのか?
「さっぱりわかんねー」
俺は返事もせず、そのまま寝てしまった。
――――
「斎藤くん、おはよ!」
「おはよう」
朝。声をかけてくる女の子に笑顔で挨拶していく俺。
「圭太、はよっ」
後ろから抱き締めてくるのは、克也である。
やたら上機嫌なので、おそらく合コンでいい思いをしたのだろう。
「裏切り者」
「はあ?」
「俺と先に約束してたのに」
顔の横から飛び出てくる克也の顔を見ないで、スタスタと歩く。
「なー、圭太。機嫌なおせよ」
「やだ」
おまえのせいで萩原と付き合うはめになったんだぞ、ばか克也。
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