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「いや、マジ疲れたわ」
「克也が騒ぐから、校庭余計に3周回されたからだっつーの」
「もとはといえば、圭太が仕掛けてきたからだろう」
ギャイギャイやってると、部長に叩かれた。
「おめーら、明日も走らされたいか」
「「いえ、すみません」」
「ほら、ちゃっちゃっと着替えろ。鍵閉められねえって」
「はーーい」
俺は急いで着替えたが、一番最後だった。
イケメンたるもの汗くささも、髪の乱れもNGだからだ。
克也は汗くさい部室から逃げるように、外で待ってると出ていった。
「克也、お待たせ」
ドアをカチャッと開けて辺りを見渡しても、克也の姿はない。
「せーんぱい」
「うわぁ」
耳がゾクッとする。
「飯島先輩なら、部長に合コン誘われて帰っちゃいましたよ」
「は?」
「で、俺が鍵を持っていたりします」
萩原はニコッと微笑みながら、俺を部室に押し込もうとする。
「……じゃ、後はよろしく」
萩原の力を押し返そうとするが、適わない。
「先輩、ちょっといいですか?」
やけに強い力が加わり、俺は部室に逆戻りした。
「なにすんだよ!」
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