11人が本棚に入れています
本棚に追加
俺は勢いよく目を開けた。
「あ♪ゆぅ君やっと起きた!も~、早く着替えないと遅刻しちゃうよ?」
ベッドに寝そべる俺を上から覗き込む少女。
彼女は飯島栞、俺の幼なじみだ。もうなんだかんだで9年の…じゃなくて!
「なんで栞が俺の部屋に居るんだよ!?てかどうやってここに…」
「え?なんでって起こしにきたんだよ?ゆぅ君いっつも寝坊するからね~♪」
ぐ…言い返せない……
「鍵はなくても大丈夫だよ!2階の窓から入ったから!」
………もうなんとやら。
そう言って栞は振り返って時計を見ていた。腰まで伸ばした栗色の髪が小さく揺れる…
おっと、自己紹介がまだだったな。俺は秋山雄汰。今日から高校一年生だ。この街唯一の私立高校、光が丘高校が俺達の新しい母校になる。
さて、何故幼なじみの栞が俺を起こしに来るに至ったのか、その経緯を少し話しておこう。
最初のコメントを投稿しよう!