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―とある次元世界
そこには戦闘を終えたばかりの一人の男が立っていた。
「…こちら特殊機動部隊『守護の翼』 です。言われていた指名手配中の次元犯罪者2名を拘束しました。これよりそちらに送ります」
そう男はモニターにいる人物に報告した。
『ん、ご苦労様様。しかし君は相変わらずやることなすことはやいね~。いやいや関心関心』
隊長は満足げに頷いた。
「いえ、自分に与えられた任務を全うしただけです。それで今回の報告についてなんですが…」
と男は坦々と語りだした。
だが、
『あ~それは後でいいからさ、それより一度こっちに戻ってこない?そっちの方が今までの報告とか直接聞けるし』
隊長はそうしなよ~と言いたげな顔で男に提案した。
だが実際はー、
(そうなればアクセラにでもまかせられるし~)
と考えているのが真実だ。
『それに新しく入った部隊員たちとかも紹介したいしさ』
などなど理由をつけて戻ってこさせようと粘る隊長。
そしてその熱意が通じたのか、
「…そうですね、そろそろ一度戻ってみます。新しく入った人たちも気になりますし」
『よしわかった!それじゃいろいろ準備して待ってるからね~』
邪な願いが叶ったのか嬉しいのか隊長は上機嫌で通信を切った。
「…隊長は相変わらずだなぁ。…しかしいったいどんな人をスカウトしたんだろ…」
男は夕暮れに染まる空を見上げてそうつぶやいた。
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