電子レンジ

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教室の中に授業の終わりを知らせるチャイムが鳴り響き、ようやく嫌いな英語の授業が終わりを迎えた。 英語の授業など無くなってしまえばいいのになどと一人ごちてみても、英語が世界共通言語として通用している間は、少なくとも英語の授業がこの日本の高等学校の授業科目から無くなることはないのだろう。 もしも日本語が世界共通言語として通用するようになれば、あるいは英語の授業など必要はなくなるのかもしれないな、などと考えてみてもそんな日が来るのはいつになるかもわからないし、永遠にそんな日がやって来ない公算の方がずっと高いだろう。 無駄に嘆くくらいならば、真面目に英語の勉強に取り組めばよいと思うかもしれないが、僕の英語のレベルはすでに取り返しのつかないような状態にまで陥ってしまっている。 大学を受験するにあたっても、できるだけ受験科目に英語のない大学を受験するか、あるいは英語の配点の低い大学を受験する以外には合格の途はなさそうな状態だ。 とにかく、そんな英語の授業が終わり、僕が待ちに待っていた昼休みがやってきた。 弁当を持参しているクラスメイトは友人たちと机を繋げて持ってきた弁当を食べ、弁当を持参していないクラスメイトは食堂やら売店やらを目指して教室を飛び出し、廊下を走り出す。 僕はそんな彼らを後目に、持参した弁当を持って、一人黙って教室を出る。 言い訳をする訳ではないが、一緒に食事をする友人がいないわけではない。 ただ、僕は自分の弁当をできるだけ美味しく食べる為に、やらなければならないことがあるのだ。
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