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―高1、7月
最近は学校にも慣れて、毎日順調、楽しい生活をおくっている。
「もうちょっとで夏休みだねー。」
しーんとしている夕方の電車の中で、彩が話しかけてきた。
「うーん。」
彩は私と偶然誕生日が同じということで、仲良くなっていた。
性格も趣味も何もかも気が合う。
だけど一つ違うこと。
それは私にだけ彼氏がいない。
別にあせってもないし、作ろうとも思わない。
「由紀はなんも思わないわけ?」
…またどうせ彩のことだから、彼氏作れとかどーだこーだとかだと思う。
「夏だよー?海だよー?ときたら彼氏とか欲しくないわけ―?」
はぁー。
またこの話か…。
「だから、別に彼氏なんかいなくたって生きて行けるし。」
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