いつものしあわせ

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「あら愛美、  要よりも好かれてるわね♪」 亜柚の後ろから、 ジーンズに白のカットソーに 黒のカーディガンを着た、 僕らより少し上くらいの 年齢な女性が 満面の笑みできた。 (来たな、魔女め。) そう心の中で呟くと 「何?要?」 ニコッと笑って、 こちらをみる。 「何でもないです。」 首を振る。 相変わらず御怖いことで。 だから愛美も怖いんだよ; 「ただいま母さん。」 愛美はその女性をそう呼んだ。 愛美と女性はどこか似ている。 そうこのどう考えても 30代後半みたいな容姿な 女性は 愛美の母=僕の母である、 湊条 桜だ。 因みに歳は…50歳。 おかしいだろう? この容姿が50とか! だって、 亜柚や愛美と並んでも 姉妹にしか見えないとか… 平都や沙璃がおばあチャンって 呼んでるのに違和感が 凄いある。 だから、 僕は魔女だと思っている。 まぁ、そう思ってるのは 僕だけじゃないけど。 『がちゃっ』と後ろの玄関の ドアが開いた音がしてすぐ、 「おぉ、要おかえり。  また  お前女性人に捕られたか?」 そう声がした。 振り返ると、 黒のスーツをきた 長身でがっしりした体格、 少し歳がいっている 顔はどちらかと言えば、 整っていて、 短い黒髪はきっちり、 固めてある。 何より独特の雰囲気があり、 ただ者ではないことを 表している男。 「父さん、おかえり。」 僕と愛美の父、 沙璃達の祖父 そして桜の夫の湊条 守だ。 .
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