いつものしあわせ

3/12
前へ
/76ページ
次へ
愛美はそれだけではない… 実は… 『バンッ』 書類を手に取った時、 物凄い音がした。 その音のたった方を見ると、 机に手の平が乗っていた。 その手は…… 凄い血相をした愛美が 机を叩いた音だった。 ヤバい…; そう覚悟して愛美を見ると 「兄さんっ!  またやったんですかっ?」 そう怒鳴ってきた。 実は…… 僕の妹でもある…; 『あははっ;』 と苦笑いすると 余計に愛美は綺麗な眉が 曲がる。 「何があははっよ!  何っ回、  注意したらわかるの!  仕事中は駄目だって  言ってるでしょうが!」 僕も愛美は可愛いとは 思うけど、 美人の怒った顔って 迫力あるよね…; 「でも…沙璃と平都の様子が  気になって、  仕事が出来ないんだもん。」 「何が『だもん』よ!  いい大人が何子供じみたこと  言ってんのよ!  仕事に集中しなさいっ!」 容赦ないな… 皆からは美人秘書とか 言われてるけど 僕からしたら、 鬼秘書だよ; 「何か言った?」 「いいえ;  何でもないですっ!」 右手をおでこにあてて、 びしっと敬礼した。 我ながら、 妹にこんなことして 情けない…; 周りが見たら、 絶対口が 閉まらない光景だよな; (とほほ…)と 心の中で涙を流す。 .
/76ページ

最初のコメントを投稿しよう!

177人が本棚に入れています
本棚に追加