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*彦星side*
昨日の厚い雲は、どこかへ消え
空は綺麗な青色だ。
「良かった…」
ほっと肩を撫で下ろす。
自然とため息が出た。
今日は、7月7日。
一年ぶりに、織り姫に逢える。
一ヶ月は前から
楽しみで楽しみで、仕方がなかった。
俺は、座布団に座り
織り姫とのことを考える。
あれはもう五年前のことだ。
織り姫の父、天帝は
牛飼いの俺のところに来て
織り姫との見合いを持ち込んだ。
牛飼いの俺のところに、天帝が来ただけでもびっくりなのに
そのうえ娘と見合いをしてくれないか…なんて
開いた口が塞がらなかった。
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