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ひととおり笑い終わり友野は言った
「おまえ、おもしろいな今日から俺たちともだちだからなっ」
俺に初めて友達が出来た瞬間だった
「俺、友野って言うんだ よろしくな」
そんな自己紹介をしつつ差し伸べてきた手を
ためらいがちに掴み俺は立ち上がり
自分の自己紹介をしながら二人で教室まで帰った
教室ではすでに授業が始まっていて
二人して先生に怒られ二人して廊下に立たされた-今どき珍しい-
そんなこんなで俺は生まれて初めて出来た友達 友野と出会ったのだった
「おい、今度は黙りこくるのかよ」
人が唯一の友人の為に良い思い出を回想していたのに人の気も知らずそんなことを言ってきた
「うっせー 俺は今、唯一の友人の為にいろいろ考えてたところなんだよ」
「はっ嘘つけよ! 本当はエロい事考えてただけなんだろ素直になれよ」
「お前と一緒にするなよ」
こんな軽口を言い合えるようになったのもたぶんこいつのおかげなのだろうが、そんなことは顔にも口にもださない
「なあなあ、そんなことよりそろそろ迎えにくるんじゃないか? お前のにーちゃん」
大切な友人は思い出したくもないことを思い出させてくれた
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