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深夜の3時ぐらいだった。
〔シュッパー〕
いきなり空が明るくなる。
「なっ、なんだ!?」
誰かが叫ぶ。
「照明弾だ!!誰が打ち上げた??」
とマイヤー大尉が叫ぶ。
「大尉、誰も打ち上げてませんよ」
と歩兵の一人が言う。
「まさか、イワンがやったのか??」
マイヤー大尉は戸惑いながら言った。 その時、
「ウラー!!」
ソ連兵士の叫び声がした。
声のした方へ向くと、200メートルぐらい先に白服を身にまといサブマシンガンを持った敵兵が突撃してくるのが見えた。
「早く、機関銃を撃て!!」
誰かが叫ぶ。
「ダメだ、凍り付いて撃てない。」
と悲鳴混じりの声が聞こえた。
「クソ、手榴弾をありっけ持って来い!!」
マイヤー大尉が近くにいた歩兵に言った。
私は、持っていたMP40短機関銃の安全装置を外し、突撃してくる敵兵に向けて構えた。
マイヤー大尉やハンセン准尉にフランツも覚悟を決めたようだった。
「ウラー!!」
まるで悪魔の雄叫びの様に聞こえた。
〔ドガガガガガッ〕
凍り付いていないMG42が火を吹く。
弾が雪に当たり辺りは白くなる。
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