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しかし、どうしても納得の行かない私は、もう一度その草むらを見た。すると、一瞬だが キラリと何かが光った。 私がその光った物の正体を確かめようと、草むらに近づいた瞬間だった。
〔パーン〕
と乾いた音がした。
誰かが私に向かって銃を撃ったのだ。 銃弾は私の頬をかすめた。
私は、反射的に サブマシンガンのトリガーを引いた。
〔ドラララララッ〕
と草むらの方から
〔ビシビシ〕
と何かに命中する音と共に、「うわっ」と悲鳴が聞こえた。
すぐに当直の兵士がやってきた。 私は、その兵士と共に警戒しながら草むらを覗き込んだ。 すると、そこには数人の農夫らしき男達が死んでいた。 一般人を撃った?? 私は、一瞬凍り付いた。 すぐに、マイヤー少尉が戻ってきた。
「大丈夫かハンス??怪我はないか??」
と聞いてきた。 私は、
「かすり傷だけです。」
と言うとマイヤー少尉は
「すまなかったなぁ、俺の確認ミスで。」
と謝ってきた。
「いえ、自分がひとりで言ったのが、いけなかったのですから。それより……。」
私は、数人の農夫の死体の方を見ていると、マイヤー少尉は
「どうした??」
と聞いてきた。
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