始まり

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そして年が明け一ヶ月が過ぎようとしていた 「もう一ヶ月だぜ」 「だな」 「紅さんとこに、ジョージ、影時、光ちゃん、どうなってんだいったいよー」 東寮の食堂にはピリピリした空気が流れていた 「慎俺達に何か隠してないか?」 ボイドがそう言うとみんなは慎の方を見た 「俺が何を知ってるってんだよ?馬鹿馬鹿しい、思いつきで喋ってんじゃねーよ」 「お前俺達が知らないジョージの事知ってんだろ?」 「知るかよんな事」 慎はそう言うと立ち上がり食堂を出ていこうとした 「なら…何で光ちゃん探さねーんだよ?」 「…黙ってろ…」 「慎!」 「黙ってろつってんだよ!」 バッ ガシャーン ドン 「放せ龍!」 慎がエアガンを取り出すのと、将一がテーブルを倒しバリケードを作るのが同時であり ワンテンポ遅れて龍がボイドを羽交い締めし、ドビーが慎の前に立ちふさがった 「ごめんね慎、ボイドが迷惑掛けちゃったね 知らないなら分かんないし、言いたくないなら言わなくていいよ」 数秒ドビーを睨んでいたかと思うと慎は落ち着いて食堂から出ていった 「晩飯時じゃなくてよかったな」 テーブルを起こしながらそう言う将一 龍の技から解放されるボイド 何もできなかった他の寮生 その日はそうして幕を閉じた
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