6人が本棚に入れています
本棚に追加
そして年が明け一ヶ月が過ぎようとしていた
「もう一ヶ月だぜ」
「だな」
「紅さんとこに、ジョージ、影時、光ちゃん、どうなってんだいったいよー」
東寮の食堂にはピリピリした空気が流れていた
「慎俺達に何か隠してないか?」
ボイドがそう言うとみんなは慎の方を見た
「俺が何を知ってるってんだよ?馬鹿馬鹿しい、思いつきで喋ってんじゃねーよ」
「お前俺達が知らないジョージの事知ってんだろ?」
「知るかよんな事」
慎はそう言うと立ち上がり食堂を出ていこうとした
「なら…何で光ちゃん探さねーんだよ?」
「…黙ってろ…」
「慎!」
「黙ってろつってんだよ!」
バッ
ガシャーン
ドン
「放せ龍!」
慎がエアガンを取り出すのと、将一がテーブルを倒しバリケードを作るのが同時であり
ワンテンポ遅れて龍がボイドを羽交い締めし、ドビーが慎の前に立ちふさがった
「ごめんね慎、ボイドが迷惑掛けちゃったね
知らないなら分かんないし、言いたくないなら言わなくていいよ」
数秒ドビーを睨んでいたかと思うと慎は落ち着いて食堂から出ていった
「晩飯時じゃなくてよかったな」
テーブルを起こしながらそう言う将一
龍の技から解放されるボイド
何もできなかった他の寮生
その日はそうして幕を閉じた
最初のコメントを投稿しよう!