一章 終りの始まり

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一章 終りの始まり

朝早くに起床、二枚のこんがり焼けたトーストを食べ砂糖とミルク入りの珈琲を飲み干し俺はいつもと変わらない足取りで駅へと向かう、いつも通りの時間の電車に揺られ大学に向かう最中、いつもどおり手持ちの鞄からMP4を取りだし耳に掛けようとした刹那、爆発音のような大きな轟音が、はるか前方の車両から空気を裂き響き渡った、電車はブレーキをかける様子もなく電車の車体はゆっくりと斜めに傾き、横転、破壊音を撒き散らしながら回転する、上下左右に激しく揺れ電車の窓の枠は金属枠、窓は硝子で構成されている。枠はへしゃりと折り曲がり、硝子は散乱、手摺も折れ鋭利な凶器に変貌する 。車内から放り出される人、車内で出来上がった凶器に傷つけられる人、その地獄絵図のようなさまを消えかけていく俺の両眼が捉えていた そして真っ暗になる
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