始まりと出会い

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始まりと出会い

「兄さん。アンタ知ってるかい?」 「何をだ?」 「レッドストーンだよ。レッドストーン!!」 「あぁ…、知ってるとも」 「ほぅ~!!じゃあもしかして兄さんもレッドストーンを探してるのかい?」 「ん…。まぁそんなとこだな」 「そうかい、そうかい。くれぐれも気を付けるんだぞ」 「じーさん、アンタもな」 ここは古都ブルンネシュティング。 昔は都として栄えた街だが、100年以上前に王都は滅び今では崩れた城跡があるだけである。 しかし、王が滅びた後も人々はこの街を愛し。 やがて50年足らずで街は賑わいを取り戻していた。 そんな街中をルイは歩いていた。 あの出来事から約1年。 あの日ルイはシュトラの西側にある浜辺に打ち上げられていた。 ルイは目を覚ました後、ゴウを探した。 しかし何も手がかりを掴めなかった。 ただ…唯一残っているものは、右手でしっかり握りしめていたゴウが投げたもの…。 赤く光る石だった。 これだけは荒波に呑まれようが離さなかったらしい。 ゴウも気づいていたのだ。 これがレッドストーンだと言うことを…
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