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2年生の教室は3階。
わたしが階段を降りきったとき、ひなこちゃんはまだ見上げるくらいのところにいた。
短い横髪を押さえながらゆっくりと、魅せつけるようにして歩くひなこちゃんは、文句なしにかわいい。
中学の頃から仲がよかったひなこちゃんは、高校に入ってすぐに髪を染め、化粧をしだして今に至る。
付き合いはうんと悪くなり、遊んでいる最中に長電話をしだすことも何度かあった。
変わったね、と言ったことがある。
ひなこちゃんは色っぽいくちびるの両端を上げて、囁いた。
「愛はおんなを変えるのよ」
わたしの知ってるおかっぱ頭でお絵かきがだいすきだったひなこちゃんの記憶は、だんだんと薄れていくばかりだ。
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