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「おいしかったー♪」
さくらは満足そうにお腹をポンポンと叩きながら歩く。
今日はなんていい日なんだ…
「あっれー?俺が落としたネギパンが無いなー?」
「もう誰かに食べられたんスよ」
「そうだったらそいつただじゃおけねーなあ」
「例のアレ使います?」
「そうだな、アレを使おう」
アレってなんたんだ!!
ネギパンの袋をグシャグシャってしてまるめて手の中に隠す。
さくらは焦っていた。
アレって…
「あっれー?あの女ネギパンの袋持ってますよ。しかも食っちまってるし」
ば、バレた!!
後ろからだんだん近づいてくる足音がする。
どうしよう!!
「おい。」
肩を叩かれ、ゆっくりと振り向く。
すぐさま頭を下げた。
「ごめんなさい!!」
すると男は
「俺、すっげーネギパン食いたかったわけ。ごめんなさいて言われてもねー」
「そうだそうだ!ごめんなさいで済むなら警察はいらねんだ…」
「許してください」
さくらは涙目になりながら男を見上げる。
きゅーん。
「よし!許してやろう!その代わり入部しろ。」
男は高らかに笑ながら言った。
「先輩!?こいつ入部させるんスか?どこにそんな…」
「うるせえ!俺が認めたからいいんだよ。」
「そうスか」
なんだか、勝手に話が進んでいる。
許してはもらえたみたいだけど…
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