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『ねぇ、大丈夫?』
「多分」
誰だろあの娘。見た事ないし。
あ、そういえば、どうやってあの娘この家に入ったんだろ。
ガチャっとな。
「おはようございます先輩!」
「どないして入ったん?」
「?」
「どうやって僕の家に入ったの?」
「窓から」
「ビックリ」
バタンとな。
『……楼希君?』
はいロキ君です。ピンチ、ストーカー危機一髪。みたいな。
『大丈夫?』
「多分」
――――コンコン
またノックだよ。懲りないね。しつこい人は嫌われるよ。
誰に? さぁ。
「う~む、ちょい電話プッチンプリンする」
『え、は? プリ――』
ツ――ツ――ツ――
寂しい電子音。プリ、なんて言いたかったのだろう。プリンとしたお尻とか。ないか。
――――コンコン
はいはい。中に誰かいますよ。僕だけど。
ドア越しの会話に挑戦。
「ピーという私の声の後にご用件をどうぞ」
「…………」
…………。
「…………」
…………。
「…………まだですか?」
「ピーって言ったらだよ」
フライング禁止。
「ピーはまだですか」
「ピーナッツ」
「ピーに入りますか」
「はい」
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