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侑の思案顔を見ながら、まだ、点と点が結びついてねぇなと思った。
だが、きっこ、これを言えば、勘のいい、こいつの事だ理解する。
「じゃあ、もう一つ。その男は、軽い酩酊状態の男を、俺と、お前たちの張ってる店へ連れてった。」
「連れてった・・・・・・。」
隊士は、新選組の隊服は着てなかった・・・・・・。
酔ってならないなら、今は、新選組の事は伏せろと言われている筈だから、自分の素性に関る事は口にしていなかったはずだ。
・・・・・・その男、本当に、偶然会った男なのか・・・・・・?
偶然じゃないとしたら、こいつは間違いなく、あっち側の人間だ。
すっと鋭くなった侑の眼を見て、真実が見え始めた事を理解した。
本当に聡い女だ。
敵に回すと、恐ろしいくらいに。
「だんだんと、分かってきたみたいだな。俺は、また店を見張りに戻る。後は、自分でやんな。」
「あぁ。そうする。」
これは、一刻を争う自体だった。
今晩、改めるといっていた。
だから、急ぐ必要がある。
そして、侑は、三人の隊士を別室に呼び出した。
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