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('、`*川「誰だれ? 知り合い?」
友人は興奮した様子で話しかけてくる。
背も高くて顔も綺麗な彼は、彼女にとっても魅力的なのだろう。
ζ(゚ー゚*ζ「フォックスさん。お隣に住んでる大学生のお兄さんだよ。じゃ、私この人と帰るから」
彼の腕を取ると友人に手を振る。
友人は何か言いたげだったけど、ちゃんと手を振り返してくれた。
ζ(゚ー゚*ζ「……」
爪'―`)「……手、離してくれよ」
しばらく無言で歩いていると、彼は煩わしそうに腕を動かして私の手を払った。
服ごしに伝わっていた微かな体温を私はそっと握りしめる。
爪'―`)「俺、用事あるから。1人で帰って」
ζ(゚ー゚*ζ「……うん」
私から離れていく彼に手を振った。
彼は振り返してくれることもなく、背中を向けて歩いていった。
ζ(゚ー゚*ζ「……」
その後ろ姿が見えなくなると、私は家路に向かって一人歩を進める。
从 ゚∀从
途中で通りすぎた、片目を髪で隠した女の子。
彼女に私はそっと心の中で問いかけた。
『貴方は幸せな恋をしていますか?
私は、していません』
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