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爪'―`)「……デレか」
彼は冷めた目で私を迎えた。
私はキュッと口元を引き締めると、箱を突き出した。
どうも、なんて言いながら彼は受け取り、傍らの棚にそれを置く。
そして、帰らずにじっと立ち尽くす私へ視線を向けた。
爪'―`)「……他に、何か用があるのか?」
突き放すような言葉は、私の胸を深く抉る。
ぼろ、と熱い雫が目からこぼれ落ちた。
それを見て、彼は僅かに目を見開いた。
ζ(;ー; ζ「私は、フォックスさんが、お兄ちゃんの事が好き」
痛いほど強く掌を握り締める。
ずっと胸にあった言葉は、つっかえながら喉から絞りだされた。
ζ(;ー; ζ「昔は、優しかったのに。私のこと、嫌いになっちゃったの?」
こんな風に相手を責める私は、嫌な奴だ。
ああ、私はきっと嫌な部分だけ子供のままなのだろう。
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