【十五】真実

4/22
15483人が本棚に入れています
本棚に追加
/667ページ
車は学内に設置された駐車場に停車し、運転手が後部座席のドアを開いた。俺は車から降りる。 「斗真様、行ってらっしゃいませ」 親父と別れ、一人で校舎に向かった。校舎の入り口に、諒真と彪真がしゃがみ込み、ヤンキー座りで俺を見上げた。 「よっ、お坊ちゃま。爽やかな朝ですねぇ。ご機嫌よう~」 「あほか、お前らも西ノ宮の息子だろ」 俺は二人の横を通り過ぎる。 「ベンツかぁ~。送迎付きの気分は如何?」
/667ページ

最初のコメントを投稿しよう!